ユニット紹介

医薬品機能教育研究部門
薬物治療学ユニット

ユニットの目標

アレルギー疾患の病態には、免疫制御機能の異常ならびに増悪・発症要因として現代における生活環境要因が密に関連しています。食生活の欧米化により脂質の過剰摂取や仕事環境、家庭環境の多大な変化によりストレス社会となっています。これら肥満、精神的ストレス、睡眠障害や喫煙などもアレルギー発症やその増悪因子として知られています。また、環境汚染物質であるプラスチック由来の化学物質(例:ビスフェノールAによるアレルギー性気道炎症の増悪)によっても免疫反応は過剰に反応することが証明されています。
そこで本ユニットは、アレルギー病態における免疫系調節システムの変化を検討し、その要因として環境汚染物質(マイクロプラスチックなど)による免疫調節機構への影響を解析することを目的としています。

研究テーマ

1)免疫を抑制する細胞(Treg)の主制御転写因子であるFOXP3に関する研究:FOXP3スプライシングバリアントの機能解析

Tregの主制御転写因子であるFOXP3にはスプライシングバリアントが存在し、アレルギー病態においてその存在比が変化します。我々が発見したバリアントを含めた各バリアントの詳細な機能解析は行われておらず、現在これらバリアントの転写機能やTregの表現型に与える影響を解析中です。その上で、バリアントの発現比率に影響を与える要因や機序を解明することを目標としています。発現比率を正常に回復させることが出来れば、過剰な免疫応答であるアレルギー反応をコントロールできるのではないかと考えています。

研究テーマイメージ

2)魚類アレルゲンのアレルギー反応性の低減化に関する研究

近年、魚類アレルギーの潜在的患者数の多さが注目されており、世界有数の魚類消費量を誇る我が国にとって憂慮すべき問題です。これまで、食文化の違いが魚類アレルギーの様態を左右することを明らかにしています。外国人の場合、主要アレルゲンのパルブアルブミンは加熱に強いですが、日本人の場合、加熱でアレルゲン性は低下します。このように、海外の研究による知見を日本人に適用することはできず、日本人型魚類アレルギーの研究を行うことが求められています。本研究では、魚肉の加熱・加圧処理によるアレルゲン性の低減化技術の確立を目指し、日本人型魚類アレルギーにおける有益な基礎データを蓄積することを目的としています。本研究により、魚類アレルギー患者にとって安全な魚の調理方法を指導でき、患者だけでなくその家族への食育が期待することができます。

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3)免疫制御分子としてのアディポネクチンの研究

脂肪細胞が主に産生するアディポネクチンは、抗炎症作用、抗糖尿病作用、抗動脈硬化作用など多種多様な機能を有しています。本ユニットでは、抗炎症作用としてマクロファージの機能制御、抗糖尿病作用として膵臓β細胞のインスリン分泌能の制御に着目し研究を行っています。

発表論文

  • Akiyama H, Suzuki M, Isuzugawa K, Tomita M, Kai S, Kim SJ, Negoro T, Nakano Y, Miyazawa M. Research, educational activities and public relations for “curing Mibyou” by Kanagawa Prefectural Institute of Public Health. Bull. Kanagawa Ins.of P.H..47, 8-13. (2017).
  • Kobayashi Y, Akiyama H, Huge J, Kubota H, Chikazawa S, Satoh T, Miyake T, Uhara H, Okuyama R, Nakagawara R, Aihara M, Hamada-Sato N. Fish collagen is an important panallergen in the Japanese population. Allergy. (2016) Jan 19. doi: 10.1111/all.12836. [Epub ahead of print]
  • Hiromura M., Mori Y., Kohashi K., Terasaki M., Shinmura K., Negoro T., Kawashima H., Kogure M., Wachi T., Watanabe R., Sato K., Kushima H., Tomoyasu M., Nakano Y., Yamada Y., Watanabe T., Hirano T. “Suppressive Effects of Glucose-Dependent Insulinotropic Polypeptide on Cardiac Hypertrophy and Fibrosis in Angiotensin II-Infused Mouse Models” Circ J. 80, 1988-1997, 2016
  • Negoro, T., Shimizu, S., Narushima, M., Banham, AH., Wakabayashi, H., Takayanagi, R., Hagiwara, T., Roncador, G, Osabe, T., Yanai, T., Kin, M., Ikeda, K., Endo, A., Akiyama, H., Nakano, Y. “Elevated receptor for activated C kinase 1 expression is involved in intracellular Ca2+ influx and potentially associated with compromised regulatory T cell function in patients with asthma” Clin. Exp. Allergy 44: 1154-1169 (2014)
  • Negoro, T., Kin, M., Takuma, T., Saito, K., Shimizu, S., Nakano, Y. “Potentiated macrophage activation by acid sensing under low adiponectin levels” Mol. Immunol. 57: 141-150 (2014)

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