ユニット紹介

医薬品機能教育研究部門
薬理学ユニット

ユニットの目標

炎症反応は組織を修復する大切な役割を担っていますが、一方で過剰な炎症反応は臓器の障害を増悪させます。また、近年タンパク質の過剰産生は細胞にストレス(小胞体ストレス)をかけ、様々な疾患の発症や増悪に関わっていることが明らかになっています。これらの過程には共通して酸化ストレスが関わっていますが、詳細な分子機構はわかっていません。そこで、私たちのユニットでは、酸化ストレスにより活性化されるイオンチャネル(TRPチャネル)に焦点を当て、炎症による臓器障害や小胞体ストレスによる細胞障害の機構について研究を進めています。

研究テーマ

活性酸素感受性TRPチャネルを介した臓器障害に関する研究

鉄は、生体にとって必須の金属ですが、過剰に存在すると様々な臓器の障害を引き起こすことがわかっています。最近、私たちは細胞内に二価鉄が増加すると活性酸素感受性チャネルであるTRPM2の活性化が著しく亢進することを見出しました。TRPM2チャネルは、脳梗塞や心筋梗塞、潰瘍性大腸炎、薬剤性肺炎症、アルツハイマー病、さらにはパーキンソン病に関わっています。そこで、二価鉄によるTRPM2活性化の亢進がこれら疾患の発症や増悪にかかわっている可能性について研究を進めています。また、もう一つのアプローチとして、タンパク質の過剰産生による小胞体ストレスと活性酸素感受性TRPチャネルのクロストークを介した細胞障害について研究を進めています。例えば、高血糖が持続するとインスリンの産生が恒常的に高まり、糖尿病が悪化しますが、その機構の解明につながるかもしれません。

研究テーマイメージ

発表論文

  • Shimizu, S., Yonezawa, R., Negoro, T., Yamamoto, S., Numata, T., Ishii, M. and Toda T. “Sensitization of H2O2-induced TRPM2 activation and subsequent interleukin-8 (CXCL8) production by intracellular Fe2+ in human monocytic U937 cells” International Journal of Biochemistry & Cell Biology, 68, 119-127, 2015.
  • Yamamoto, S. and Shimizu, S. “Targeting TRPM2 in ROS-coupled diseases”Pharmaceuticals, 2016, 9, 57; doi:10.3390/ph9030057.
  • Yonezawa, R., Yamamoto, S., Takenaka, M., Kage, Y., Negoro, T., Toda, T., Ohbayashi, M., Numata, T., Nakano, Y., Yamamoto, T., Mori, Y., Ishii, M. and Shimizu, S. “TRPM2 channels in alveolar epithelial cells mediate bleomycin-induced lung inflammation”Free Radical Biology and Medicine, 90, 101–113, 2016.
  • Toda, T., Yamamoto, S., Yonezawa, R., Mori, Y. and Shimizu S. “Inhibitory effects of Tyrphostin AG-related compounds on oxidative stress-sensitive transient receptor potential channel activation”European Journal of Pharmacology, 786, 19-28, 2016.
  • Yamamoto S., Shimizu S. “Significance of TRP channels in oxidative stress” European Journal of Pharmacology, 793, 109-111, 2016.
  • Yamamoto, S., Toda, T., Yonezawa, R., Negoro, T. and Shimizu, S. “Tyrphostin AG-related compounds attenuate H2O2-induced TRPM2-dependent and -independent cellular responses” Journal of Pharmacological Sciences, 134, 68-74, 2017.

お知らせ

2016/09
戸田雄大講師が当ユニットに着任しました。

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