教育・研究の目的
薬学部 薬学科は、建学の精神に則り、医療職としての使命感、および社会への広い視野を備え、薬物療法の専門職として人と社会に貢献できる薬剤師を養成する。
教育・研究の目標
薬学部 薬学科は、以下の知識・技能・態度領域の力と意欲の醸成を目標として教育・研究を行う。
- 医療職としての心と態度、および生涯にわたる研鑽と次世代の医療を支える人材の育成に取り組む意欲。
- 薬学の専門知識・技能・態度領域の力と、それらを総合的に活用する力。
- 医療、地域、社会における問題や課題を発見し、研究によって解決する論理的思考力、判断力、行動力、および生涯にわたりそれらを高めてゆく意欲。
- 健康に係る問題を解決するため、患者・生活者中心という視点から他の医療職とコミュニケーションをとり、薬物療法の専門職として連携・協働する力。
4つのポリシー
人材育成目標(卒業生が身に付けるべき資質・能力)
薬学部薬学科では、建学の精神及び大学の目的に則り、豊かな人間性と高い倫理観を備え、薬学にかかわる幅広い知識・技能を修得し、健康に係る問題を解決するため、患者・生活者中心という視点から他の医療職とコミュニケーションをとり、薬物療法の専門職として連携・協働できる人材を育成する。
所定の授業科目および192単位以上を修得した者で、下記のプログラムの到達目標に示された能力を有すると認められた者に、学士(薬学)の学位を授与する。
プログラムの到達目標(目標としての学修成果)
- 知識・理解
- 自然並びに人間社会・文化に対する理解を深めている。
- 医療や健康の維持増進に必要な基礎薬学の知識を修得している。
- 薬物治療に必要な医療薬学の知識を修得している。
- 健康の維持増進に必要な衛生薬学の知識を修得している。
- 医療の実践に必要な臨床薬学の知識を修得している。
- 医療・介護・福祉に関する倫理や法制度を理解している。
- 情報・科学技術に関する倫理や法制度を理解している。
- 当該分野固有の能力
- 代表的な症例を解析し、評価するとともに、問題点を挙げ適切な薬物治療を提案できる。
- 調剤、医薬品情報の収集及び服薬指導を実践できる。
- 薬学的知見に基づいて、地域住民の健康を支援することができる。
- セルフメディケーションを支援することができる。
- 汎用的能力
- 自ら様々な問題を発見し、専門的知識や調査・研究技術を駆使して分析、考察した上で、問題解決の手段を提案できる。
- 他者の主張を理解することに努め、自分の考えを論理的に説明することや発表することができ、かつ他者と討論ができる。
- 日本語による論理的な記述ができる。
- 英文資料を活用できる。
- 態度・姿勢
- 生涯にわたって情報収集や研鑽を継続し、最良の薬物治療や地域住民の健康の維持増進に貢献する姿勢を備えている。
- 医療人として必要とされる責任感と高い倫理観を有し、地域住民の健康に貢献する態度を備えている。
- 患者や医療スタッフと適切なコミュニケーションを取り、多職種連携を実践する姿勢を備えている。
- 常に患者のQOL向上を意識する姿勢を備えている。
- 薬物治療において、有効性の判断や、重篤な副作用を回避するために、自ら患者の状態や検査を経時的に評価する姿勢を有している。
カリキュラム編成
本プログラムは、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に適合した人材を育成するために、教養系科目、語学科目、薬学専門科目、演習科目、実習科目、薬学研究を順次性に配慮して体系的に編成している。1年前期には薬学準備教育を配置して、1年後期からの薬学専門科目を無理なく学修することができるように配慮している。また、薬学専門領域の知識・理解の修得に合わせて症例解析演習などの演習科目を配置し、修得した知識・理解を活用できる能力を醸成していく。さらに、1年次から各学年にセミナー科目を配置し、関連科目と合わせて薬剤師としての人間性・社会性を育むとともに、医療現場や遠隔地を含む地域医療における薬剤師の基盤を修得していく。セミナー科目では、同時に傾聴、自分の考えを説明する能力、発表する能力、コミュニケーション能力なども醸成していく。1年次から各学年には薬学研究も配置し、問題発見・解決能力、研究内容を論理的にまとめる能力、発表する能力、コミュニケーション能力などを醸成する。
学修内容・方法
- 自然・人間社会・文化への広い視野と理解を深めるために、一般教養系科目を配置する。
- 薬学専門科目へと無理なく学修を進めることができるように、1年前期に薬学準備教育を配置する。
- 確かな専門知識と技能の修得するために、講義科目に加えて、演習科目や実習科目を配置する。
- 医療・介護・福祉に関する倫理や法制度の理解を深めるために、授業科目を配置する。
- 先端技術、情報・科学技術に関する倫理や法制度の理解を深めるために、授業科目を配置する。
- コミュニケーション能力を身に付けるために、演習科目や実習科目を配置する。
- 健康の維持増進に貢献する能力を身に付けるために、講義科目に加えて、演習科目や実習科目を配置する。
- 多職種連携を実践する能力や薬物治療の実践的能力を身に付けるために、講義科目に加えて、演習科目や実習科目を配置する。
- 地域医療の重要性を理解するために、講義科目に加えて、演習科目を配置する。
- 生涯にわたって情報収集や研鑽をする習慣を身に付け、かつ自ら様々な問題を発見し、調査・分析して問題解決の手段を提案できる能力を醸成するために、1年次からすべての学年に薬学研究を配置する。
- 演習科目、実習科目及び薬学研究以外の知識・理解を深めるための科目は、主に講義形式で行う。
- 主体性、姿勢、傾聴力、協働性を醸成する演習科目は、自己学習や少人数の討論に発表を組み合せた能動学習で行う。
学修成果の評価方法
- 知識・理解の評価は、主に筆記試験により行う。
- 当該分野固有の能力に関しては、筆記試験、観察評価、技能評価により行う。
- 汎用的能力に関しては、観察評価、技能評価により行う。
- 態度・姿勢に関しては、観察評価、技能評価により行う。
- 卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)の達成度は、各科目の寄与度を設定し、1年次より総合的に評価する。
求める学生像
薬学部薬学科では、次のような学生を求めている。
- 薬学を学修するために必要となる基礎的・基本的な学力を身につけている人
- 多様な人々と協働して学ぶ姿勢を有している人
- 良き医療人になるための意欲と行動力を有している人
- 薬学の専門的知識の修得及び多様な知識の修得を目指す意欲と、医療・薬学における様々な問題を解決するための科学的探究心を有している人
入学者選抜の基本方針
【求める学生像】に示した知識・能力等を備えているかどうかを判定するために、「知識、技能」、「思考力、判断力、表現力など」、「主体性、多様性、協働性」を以下のような選抜方法において評価する。
総合型選抜Ⅰ期・Ⅱ期
基礎能力検査により、基礎学力を評価する。個別面接により、思考力、判断力、表現力、主体性、多様性、協働性を評価する。これらと調査書、志望理由書および英語外部試験成績を総合して評価する。
学校推薦型選抜/公募制
基礎能力検査により、基礎学力を評価する。個別面接により、思考力、判断力、表現力、主体性、多様性、協働性を評価する。これらと調査書、推薦書および英語外部試験成績を総合して評価する。
一般選抜
学力試験により、基礎学力および思考力、判断力、表現力を評価する。個別面接により、思考力、判断力、表現力、主体性、多様性、協働性を評価する。これらと調査書および英語外部試験成績を総合して評価する。
大学入学共通テスト利用選抜
大学入学共通テストにより、基礎学力および思考力、判断力、表現力を評価する。これらと調査書および英語外部試験成績を総合して評価する。
帝京平成大学のアセスメント・ポリシーに則り、薬学部の教育課程が、教育研究の目的や卒業認定・学位授与の方針に示されたプログラムの到達目標(知識・理解、当該分野固有の能力、汎用的能力、態度・姿勢)を醸成するため適切に編成・実施されているか、以下の方針に従って検証・評価する。
- 成績評価が、シラバスに記載された評価基準と方法によって、客観的かつ厳格に行われているか、試験問題や成績とその分布を基に検証・評価する。
- 授業科目の到達目標とプログラムの到達目標との関連性に留意し、知識・理解、当該分野固有の能力、汎用的能力、態度・姿勢が、それぞれ適切な方法で、かつ適切な評価基準で評価されているか検証する。
- プログラムの到達目標に関する、各学年や卒業時における総合的達成度は、以下の方法によって評価する。
(1)知識領域の学修を中心とする科目については、総合的な達成度を、成績水準やGPA を基準と
して算定する。なお、算定に当たっては、科目が関連するプログラムの到達目標への寄与率と
単位数による重みづけを行う。
(2)技能・態度領域の学修を中心とする科目については、総合的な学修成果を測る指標とルーブ
リックによる基準を設け、達成度を評価する。
- 学修行動と学修成果の調査は、教育・研究上の目的、及び卒業認定・学位授与方針に示されたプログラムの到達目標に関する達成度の指標として検証・評価に用いる。
- 進級や卒業に係る学内試験の成績に加え、薬学共用試験、薬剤師国家試験など外部試験の結果は、教育課程の有効性や妥当性を測る客観指標として検証・評価に用いる。