大学院生からのメッセージ
基礎と臨床の架け橋を目指して
薬学研究科 薬学専攻 岩﨑 絵理佳
私は、大学を卒業後、薬剤師として臨床現場に勤務しておりました。臨床現場では、机上の勉学では身につけられなかったことや、 ひとりでは対応が困難なこともありましたが、様々な部門の医療スタッフと相談しながら解決してきました。一方、私ひとりで解決できた問題の中には、 学部生時代に在籍していた有機化学の研究室での取り組みを生かすことができたものがありました。そういった日常を過ごすなかで化学の面白さを再認識し、 卒業研究という短い期間では不足していた『研究』をより深く掘り下げたいと考えました。そして現在は、本学の助手として勤務しながら博士課程の学生として学び、 日々研究活動を行っています。
有機化合物である医薬品の薬理作用や構造活性相関などを理解するためには、有機化学を基盤とした分子レベルでの知見は欠かせません。私は、医薬品の候補となりうる薬理活性物質の合成による創製、また、それらの合成法の開発を目指しています。これからも、 『有機化学』を学び、楽しみ、そして、基礎と臨床の架け橋になれるよう取り組みたいと考えております。