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山本 佳久 准教授がJournal of Pharmaceutical Health Care and Sciences(JPHCS誌)論文賞を受賞しました。

2021年10月15日

薬学部 山本 佳久 准教授(物理薬剤学ユニット)が筆頭著者として執筆した論文「Comparison of various pharmaceutical properties of clobetasol propionate cream formulations - considering stability of mixture with moisturizer -」が2021年度JPHCS誌論文賞を受賞しました。この賞は2020年に本誌に掲載された論文の中から医療薬学分野における優れた論文に対して授与されるものです。

軟膏剤やクリーム剤などの半固形製剤には先発品や後発品など同じ主成分を含有する複数の製剤が存在します。しかしながらその製剤を構成する基剤や界面活性剤などの添加物は製剤によって異なるケースが大半です。この論文では、効力の強いステロイドであるクロベタゾールプロピオン酸エステルを含有するクリーム6製剤の製剤特性について様々な観点から理化学的に検証し、いくつかの問題点を指摘しています。また、市中で処方されることの多い保湿クリーム剤との混合物の安定性についても詳細に検証しており、全般的に水中油(o/w)型の保湿クリーム剤との相性が良いことを明らかにしています。この様に客観的情報を大学から発信していくことは、医療現場における科学的根拠に基づいた調剤業務の推進に向けて大きく貢献するものと考えられます。

山本 佳久 准教授(右)と共同研究者の明治薬科大学 分子製剤学研究室 深水 啓朗 教授(左)