お知らせ
小川 裕子 准教授が「第3回 日本唾液ケア研究会学術集会」において唾液関連優秀論文賞を受賞しました。
2024年12月9日
2024年11月23日(土)に神奈川歯科大学で開催された第3回 日本唾液ケア研究会学術集会にて、小川 裕子 准教授(膜機能ユニット)が筆頭著者として執筆した論文「Distinguishing two distinct types of salivary extracellular vesicles: a potential tool for understanding their pathophysiological roles」が2024年度唾液関連優秀論文賞を受賞しました。この賞は2017-24年に出版された唾液に関連する論文の中から優れた論文に対して授与されるものです。
筆者らは唾液中に2種類の細胞外小胞(EVs)が存在することを世界で初めて報告しました。本論文では、それらの小胞に特徴的な膜タンパク質を利用して、少量(1 mL)の唾液から2種類のEVsを分離することに成功し、今後2種類のEVsの臨床研究が可能になりました。さらに、唾液中のEVsが中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染防止に関与する可能性を示しました。これらの成果は、唾液研究の発展に寄与するものです。唾液は非侵襲的に採取できることから、将来的に、唾液を疾患のバイオマーカーの探索に利用することが期待されます。