ユニット紹介

社会薬学教育研究センター
リスク評価学ユニット

ユニットの目標

我々は、日常生活を豊かで便利にするために、多種多様な化学物質やプラスチックなどの合成樹脂を作り出し、利用しています。使用中もしくは不要となり廃棄された後、これらの生活環境で使用している製品を作るための工業用材料や含まれている化学物質が環境中に放出され、時には形を変えて、口から、皮膚から、呼吸から体内に取り込むことが考えられます。長寿社会において、健康で安心して生活をすることができる安全な生活環境を守るために、これらの化学物質を対象として、人間の健康に対する安全性を研究・調査しています。

研究テーマ

水道水、化粧品、医薬品、生活用品などに含まれている化学物質と混入する可能性のある化学物質について、水道水や製品を安心して安全に使用できるように、ヒト健康に対する影響を調査・研究しています。また、安全性を評価するための試験方法の開発・改良、試験実施体制の確立に関する研究をしています。消毒に使用される塩素と医薬品有効成分や農薬が反応してできてくる生成物のヒト健康への影響を研究し、安全な水道水が提供できるようにしています。ヒト用医薬品類は、使用後、河川などに放出されます。私たちが利用している河川や湖沼の水に存在している医薬品有効成分とその濃度を調査し、飲料水や食品を通してヒトの健康に及ぼす影響、野生生物に対する影響と、その評価手法の確立に関する研究を行っています。

2020年度6年生卒業研究課題

  • イミプラミンとインドメタシンの塩素処理生成物によるミトコンドリア活性への影響
  • 医薬品有効成分の塩素処理生成物よる神経系細胞に対する影響
  • マイクロプラスチックのヒト健康と生態系への影響に関する研究
  • 抗体医薬品に関する研究

発表論文

  • 西村哲治:ヒト用医薬品の生態リスク評価・管理の現状と今後 ; 水環境学会誌 41(9),313-315,2018
  • Watanabe, H., Tamura, I., Abe, R., Takanobu, H., Nakamura, A., Suzuki, T., Hirose, A., Nishimura, T. and Tatarazako, N. “Chronic toxicity of an environmentally relevant mixture of pharmaceuticals to three aquatic organisms (alga, daphnia, and fish)” Environmental Toxicology and Chemistry 35, 996–1006, 2016
  • Simazaki, D., Kubota, R., Suzuki, T., Akiba, M., Nishimura, T. and Kunikane, S. “Occurrence of selected pharmaceuticals at drinking water purification plants in Japan and implications for human health” Water Res. 76, 187-200, 2015
  • Suzuki, T., Kosugi, Y., Hosaka, M., Nakae, D. and Nishimura, T. “Occurrence and behavior of the chiral anti-inflammatory drug naproxen in an aquatic environment” Environ. Toxicol. Chem. 33, 2671–2678, 2014
  • Shimizu, K., Uchiyama, A., Yamashita, M., Hirose, A., Nishimura, T. and Oku, N. “Biomembrane damage caused by exposure to multi-walled carbon nanotubes” J. Toxicol. Sci. 38, 7-12, 2013

学会発表

  • Yamazaki, T., Kinoshita, T., Suzuki, T., Konishi, H. Moriyasu, T., Nishimura, T. ‟Monitoring of perfluorinated compounds (PFCs) in private drinking well water in Tama area of Tokyo, Japan” SETAC North America 40th Annual Meeting, Toronto, Canada, November, 2019
  • Iida, H., Kosugi, Y., Watanabe, K., Suzuki, T., Nishimura, T. “The occurrence and risk assessment of pharmaceuticals in water environment in Japan” SETAC North America 40th Annual Meeting, Toronto, Canada, November, 2019
  • 西村哲治:バイオアッセイ研究の今昔-バイオアッセイの環境毒性評価適用への黎明期- ; 第25回日本環境毒性学会研究発表会、つくば、2019年9月
  • 西村哲治:水環境中における医薬品及びパーソナルケア製品(PPCPs)に関する最近の動向について ; 環境ホルモン学会第33回講演会、東京、2019年6月

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