ユニット紹介
社会薬学教育研究センター
薬事・情報学ユニット
ユニットの目標
薬事・情報学ユニットでは、患者に対して有効で安全な薬物治療が提供されるよう、医薬品に関する情報提供のあり方、制度等について調査・検討を行います。研究の成果を基に、行政の意思決定に資する材料を提供することも目指します。
研究テーマ
行政からの医薬品に関する情報提供、薬剤師による情報提供又は製薬企業からの情報提供に関する現状を調査・分析し、より良い薬物治療が行われるための環境整備のための課題や改善策について検討しています。
課徴金制度の導入等の医薬品等の広告規制の変化を踏まえた実態調査研究
平成31年4月から適用されている「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」に関し、情報の受け手である医療関係者を対象に、ガイドライン施行後に入手しにくくなった情報、その理由等に関する調査を実施するとともに、情報の提供元である製薬企業を対象に、製薬企業等が提供しづらくなった情報、その理由等を調査し、ガイドライン策定の目的を損なうことなく、患者の薬物治療に必要な情報が医療関係者に提供される環境を整備するための研究を行います。(令和4~6年度厚生労働科学研究)
行政への材料の提供例
- 厚生労働科学研究(研究代表者:渡邊伸一教授)で原案を作成した「医療機器の危害防止措置の適切な実施に係る留意事項」が、厚生労働省から都道府県に対して連絡されました。(2022年6月)
医療機器の危害防止措置の適切な実施に係る留意事項について(厚生労働省ホームページ) - 厚生労働科学研究(研究代表者:渡邊伸一教授)で原案を作成した「患者から問合せを受けて医薬品製造販売業者が医療用医薬品に係る情報を提供する場合の留意事項」が、厚生労働省から関係団体に対して連絡されました。(2020年3月)
患者から問合せを受けて医薬品製造販売業者が医療用医薬品に係る情報を提供する場合の留意事項について(PMDAホームページ) - 厚生労働科学研究(研究代表者:渡邊伸一教授)で実施した「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインに基づく社内体制の整備等に関する調査結果」が、厚生労働省から関係団体対して連絡されました。(2020年3月)
医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインに基づく社内体制の整備等に関する調査結果について(厚生労働省ホームページ) - 厚生労働科学研究(研究代表者:渡邊伸一教授)で原案を作成した「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインに関するQ&Aについて(その2)」が、厚生労働省から都道府県に対して連絡されました。(2019年3月)
医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドラインに関するQ&Aについて(その2)(厚生労働省ホームページ)
発表論文
- 荒川健人、渡邊伸一、林直子、岩田紘樹、小林典子、藤本和子、山浦克典:患者の処方薬に関する情報源の実態と入手情報の満足度およびニーズ調査;医療薬学 46(11), 615-627, 2020
- 熊谷智樹、渡邊伸一、林直子、岩田紘樹、小林典子、藤本和子、山浦克典:抗がん剤副作用情報の入手に関する経験と患者の服薬調整行動の関連性;医療薬学 46(11), 628-639, 2020
学会発表
- 竹松龍人、渡邊伸一、岩田紘樹、小林典子、中村友紀、山浦克典:特定機能病院および地域医療支援病院のDI業務における製薬企業保有医薬品情報のニーズおよび入手困難度;日本薬学会第143年会、札幌、2023年3月
- 鴻巣湖紀、渡邊伸一、岩田紘樹、小林典子、藤本和子、山浦克典:医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン施行が地域医療支援病院の医薬品情報業務に与える影響;日本薬学会第142年会、オンライン開催、2022年3月
その他刊行物
- 渡邊伸一:未承認薬・適応外薬に関する情報提供と医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン;JAPIC NEWS No.435, 2-3, 2020
- 渡邊伸一:患者・国民に対する医療用医薬品に関する情報提供;RAD-AR NEWS No.125, 8-9, 2020