ユニット紹介

薬学教育研究センター
医療薬学系教育ユニット

ユニットの目標

    医療薬学系教育ユニットは、薬学専門領域のうち、高学年の学生を対象とした臨床の現場で必要とする専門知識(薬物治療、実務系)の教育に関する分野を担当しています。特に、基礎薬学領域の知識と臨床領域で必要とする知識との関連付けを分かりやすく学修指導し、薬剤師の基礎となる学習活動のサポートを目標としています。

研究テーマ

  • 「クワ培養細胞を用いた医薬品開発における評価モデル作成に関する基礎的研究」(島﨑)
    医薬品の評価は主に酵素実験や動物実験によって行われています。しかし、動物実験では種差、性差などの個体差が原因で評価を下すことが困難な場合が多くあります。そこで個体差のない植物の培養細胞(クワ培養倍棒)を利用し、医薬品の新しい評価方法の開発について検討しています。
  • 「分包した医薬品(漢方エキス製剤、ドライシロップ)の保管に関する研究」(島﨑)
    小児用医薬品の多くは粉薬ですが、体重、年齢によって服用量が異なるため、個々の小児に適合した服用量の1回分を1包ずつにします(分包と言います)。分包した医薬品は適切な環境で保管する必要があり、その条件は医薬品によって異なります。本研究は、小児によく使用される粉薬(漢方エキス製剤、ドライシロップ製剤)の適切な保管方法を検討しています。
  • 「漢方方剤有効性スペクトルの探索」(高崎)
    漢方処方を選択するときには「四診」という独特の診断法を用いますが、この診断には豊富な経験と知識が必要です。不安障害に用いられる漢方処方はいくつかありますが、「四診」に頼らずにその使い分けが可能であれば、漢方処方の有効性を高める、あるいは治療満足度が向上することが期待できます。いわゆる西洋医学的な診断でその使い分けが可能か否か、検証しています。

発表論文

  • Gao, L., Su, C., Du, X., Wang, R., Chen, S., Zhou, Y., Liu, C., Liu, X., Tian, R., Zhang, L., Xie, K., Chen, S., Guo, Q., Guo, L., Hano, Y., Shimazaki, M., Minami, A., Oikawa, H., Huang, N., Houk, K.N., Huang, L., Dai, J., & Lei, X. “FAD-dependent enzyme-catalysed intermolecular [4+2] cycloaddition in natural product biosynthesis” Nature Chemistry. 12, 620–628, 2020
  • Nogami-Hara, A., Kubota, K., Takasaki, K., Watanabe, T., Egahira, N., Iba, H., Fujikawa, R., Katsurabayashi, S., Hatip, FB., Hatip-Al-Khatib, I., Iwasaki, K. “Extract of Yokukansan improves anxiety-like behavior and increases serum brain-derived neurotrophic factor in rats with cerebral ischemia combined with amyloid-β42 peptide” J. Trad. Chinese Med. 39, 50-58, 2019
  • Nogami-Hara, A., Nagao, M., Takasaki, K., Egashira, N., Fujikawa, R., Kubota, K., Watanabe, T., Katsurabayashi, S., Hatip, FB., Hatip-Al-Khatib, I., Iwasaki, K. “The Japanese Angelica acutiloba root and yokukansan increase hippocampal acetylcholine level, prevent apoptosis and improve memory in a rat model of repeated cerebral ischemia” J. Ethnopharmacol. 214, 190-196, 2018

著書

  • 島﨑学:調剤と服薬指導がわかる 小児科これだけ 2023/10(共著)
  • 島﨑学:薬語図鑑-基礎薬学用語を現場で使える知識に訳してみました- 2023/4(分担執筆)
  • 島﨑学:基礎と臨床をつなぐ物理薬剤学・製剤学 2023/3(分担執筆)
  • 高崎浩太郎:わかりやすい疾患と処方薬の解説-薬物治療編- 2022/03/09 アークメディア(編著)

執筆

  • 島﨑学:プレイバック物化生 核酸に含まれる塩基とDNAの基本;Rp.+(レシピプラス) 2023年夏号, 22(3), 119-123
  • 島﨑学:プレイバック物化生 あらためて考える酸と塩基Part.2;Rp.+(レシピプラス) 2023年春号, 22(2), 116-119
  • 島﨑学:プレイバック物化生 あらためて考える酸と塩基Part.1;Rp.+(レシピプラス) 2023年冬号, 22(1), 96-100

学会発表

  • 島﨑学, 岡島彩乃, 渡辺湧太:再分包した漢方エキス製剤の保管に関する研究;日本薬学会第143年会(札幌), 2023年3月
  • 金井海裕、大塚祐未、島﨑学、山本佳久、鈴木直人、橋崎要、鈴木豊史:アンブロキソール塩酸塩小児用シロップ剤の粘度とメートグラス内への付着損失との定量的関係;第66回日本薬学会関東支部大会、横浜、2022年9月
  • 島﨑学:実務系教員の目から見た薬学基礎教育~今の薬学生を見ていて、感じたこと~;第7回日本薬学教育学会大会 シンポジウム「薬学部における若手教員の研究・教育活動の現状」、2022年8月(オンライン)

お知らせ

2022/04
島﨑学准教授が当ユニットに病院薬学ユニットとの兼務という形で着任しました。

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